オンライン販売での売上を4割高める鍵は、決済直前の「ついで買い」=オーダーバンプの活用にあります。本記事では、意外と混同されがちなアップセルとの決定的な違いを明確にし、思わず手が伸びる商品設計のヒントを解説します。戦略を知ることで、あなたのコンテンツ販売もしくは物販の、オンラインビジネスの収益を最大化させる具体策を確認しましょう。
目次
1. そもそもオーダーバンプとは何か?
オーダーバンプは、買い手が決済ボタンを最終的に押す「直前」に、チェックボックス一つで、購入をさらに追加してもらう仕組みです。
- 買い手側の体験: レジ横のお菓子のように「あ、これもついでに欲しかったんだ」と直感で選び、すでにカートに積みこまれている商品と合算して決済する。
- 売り手側の視点: 決済プロセスの「中」に組み込むため、利用している決済プラットフォーム(TeachableやKajabi、Shopifyのプラグインなど)にその機能が備わっていることが前提となります。
2. アップセルとの決定的な違い
オーダバンプとアップセル、この両者は追加購入という目的は同じです。しかし、設計の自由度と売るタイミングが全く違います。
| 項目 | オーダーバンプ | アップセル |
| 提示タイミング | 決済完了の前(決済画面内) | 決済完了の後(サンキューページ等) |
| ツールの制約 | プラットフォームの機能に依存する | ツールを組み合わせれば比較的自由 |
| 購入者の心理 | 「ついでにこれも」という直感 | 「これもあれば完璧だ」という納得感 |
【プロの視点】なぜプラットフォームが重要か? オーダーバンプは、メイン商品と追加商品を「一括決済」させる仕組みです。そのため、決済システム自体がオーダーバンプに対応している必要があります。一方、アップセルは「一度決済が終わった後」に別のページを見せるだけなので、極端な話、どのツールを組み合わせて表示させても成立します。
なので、手軽に追加購入できるものはオーダバンプに、じっくり検討が必要なものはアップセルにむいている、というファネル戦略をたてることができます。
3. なぜ、オーダーバンプだけで売上が40%も変わるのか?
「たった一つのチェックボックスで、そんなに売上が変わるの?」と驚かれるかもしれません。しかし、実際にオーダーバンプを導入したサイトでは、購入者の約4割から5割がこの「ついで買い」を選択するというデータが出ています。
なぜ、これほどまでに高い成約率を叩き出せるのか。その裏側には、人間の心理を突いた3つの理由があります。
3-1. 「決断のエネルギー」が最大化している瞬間だから
人間にとって、何かを買うと決める「決断」には膨大なエネルギーが必要です。クレジットカードを取り出し、番号を入力している時、顧客の購買意欲(アドレナリン)は最高潮に達しています。
この買うと決めた勢いがある瞬間は、もう一つの小さな提案に対しても「YES」と言いやすい、心理学で言う「一貫性の原理」が働いています。
また、あなた自身もオーダバンプを体験して商品購入したことがあるなら、「体験を完璧なものにしたい」という自分自身の気持ちに気づくとおもいます。「一度買う」ことを決めたときは、買った後の結果が「良いものであること」を期待していて、決済ボタンを押す直前とは、その期待が実現するほんの一歩手前だという高揚感があります。決済ボタンをおせば「良い世界」が実現する、その一歩手前にいるのです。この得られるであろう「よい結果」を、さらにもう少額の支払いをするだけで、さらによい結果を完璧な「良さ」へと補完され、「良い結果」がより確実になると提案がされれば、「残念な結果をむかえたくない」という気持ちも働きます。なので、決済直前に、チェックボックスをひとつ入れるだけで完了するオーダーバンプは、反応されやすいのです。
3-2. 「痛み」を一度にまとめたいという心理
行動経済学には「損失回避」の心理がありますが、支払う「痛み」も一度にまとめたいという性質があります。
- アップセル: 1回目の決済の後に、もう一度「支払う(財布を開く)」という別のアクションが必要。
- オーダーバンプ: 1回の決済金額が少し増えるだけで、支払うという「行為」自体は一度で済む。
顧客にとっては、何度も支払いを決意する痛みがなく、「一度の支払いで必要なものがすべて揃う」という利便性が、追加購入への抵抗をなくしてくれます。
3-3. 「限定感」による後押しの強さ
オーダーバンプは、その決済ページにいる時にしか現れない「一期一会」のオファーを置きます。 「このページを閉じたら、二度とこの価格(条件)では手に入らない」、「タイミングを逃してしまうかもしれない」という、強力な希少性が働きます。
「あとで欲しくなっても、このページには戻れない」という直感が、顧客の「とりあえずこれも追加しておこう」という背中を強力に後押しするのです。
4.どんな「オーダーバンプ商品」を作るべきか?
売上を4割高めるためには、ただいまある他の商品をポンと置くだけでいいというわけではありません。顧客が決済画面で「あ、これも必要だ!」と3秒で直感できるものを置くことが鉄則です。
ここでは、私が実際に売上アップを実現した「オンライン教材」と「Shopify(物販)」の2つの実例をもとに、最適な商品設計のヒントをお伝えします。
事例1:オンライン教材販売の場合
【設置した商品:本編の「オーディオ版(mp3)」や「ワークシート集」】
オンライン教材(動画講座など)を販売する際、オーダーバンプに最適なのは「学習をより便利にする、または加速させるツール」です。
- なぜ売れるのか: 教材を買う人は「早く結果を出したい」「隙間時間も無駄にしたくない」と考えています。そこに「動画を見る時間がない時でも耳から学べるオーディオ版」や「一覧できる全スクリプト集」といった、どんな環境でも学べるようにコンテンツの提供形式をかえたものはよくあります。また、「自分でゼロから作らなくて済むワークシート」を低価格で提示されると、購入のメリットが即座に理解できます。他、オンラインサポートがつく商品なら、通常〇ヶ月のサポートを「+1ヶ月延長」というのもありです。さらに、過去のウェビナー録画の「アーカイブ視聴権」も「ノウハウをすべてここで集めつくしたい」気持ちをもつ買い手に響きます。
- ポイント: 新しい知識(別テーマの教材)を売るのではなく、メイン商品の価値を120%に高める補完アイテムを選ぶのがコツです。
事例2:Shopifyでの物販の場合
【設置した商品:関連消耗品やメンテナンスキット、または「優先配送」】
Shopifyなどの物販サイトでは、「一緒に使うのが当たり前なもの」を置くことで、面白いようにチェックが入ります。たとえば、わたしが設置したときは、ゴルフ場にてプレー中に使用するレーザー距離計ホルダーをメイン商品に置いたとき、その傍らで必ず使用する小物を置きました。
- なぜ売れるのか: 例えば、ランニングシューズを買う人に「防水スプレー」を、革製品を買う人に「革専用クリーム」を勧めるような形です。また、物販特有の面白い例として「優先出荷(お急ぎ便)」をオーダーバンプにする手法もあります。「早く手に入れたい」という顧客の熱量を、そのまま売上に変えることができます。
- ポイント: 「わざわざ別で買い直すのが面倒なもの」を、決済画面という最後の最後に用意しておくことで、顧客の「買い忘れの不安」を解消してあげるという親切を働かせることができます。
オーダーバンプ商品選びの共通ルール
オンライン教材販売時も、物販でも、2つのオーダバンプ事例に共通しているのは、説明が不要であることです。
決済画面は、じっくりとセールス文章を読む場所ではありません。
- メイン商品とセットで使うと便利
- 価格がメインの10〜30%程度で、迷いが生じない
- 手に入れた瞬間のベネフィットが明確
この条件を満たす商品を、あなたのオンライン販売プラットフォームで設定してみてください。
5.オーダーバンプを成功させる3つの重要ポイント
決済画面での数行のテキストと価格設定が、売上の4割を左右します。以下の3つのノウハウをあなたのオーダバンプ設定に反映させてください。
5-1. 価格設定:本商品の「5%〜30%」に抑える
オーダーバンプは「ついで買い」です。ここで顧客に「うーん、どうしようかな」と悩ませてはいけません。
- 鉄則: メイン商品の価格に対して、5%〜30%程度の価格に設定してください。
- 心理的背景: 3万円の商品を買う人にとって、1,500円〜5,000円の追加は「誤差」のように感じられます。しかし、これが1万5千円(50%)になると、途端に「別の買い物」としての検討が始まってしまい、かえって、すでにカートに載せた商品を放棄してしまい、離脱してしまう原因にもなりかねません。
5-2. チェックボックス横の文:主語を「買い手」にする
チェックボックスに添える一言は、売り手側視点の機械的な説明ではなく、顧客自身の「決意の言葉」にしてください。
- NG例: 「防水スプレーを注文に追加する」
- OK例: 「はい、コレもあわせて買います!」
- ポイント: 顧客が自分自身の意志で「はい」と答える形にすることで、購入後の満足度も高まります。自分の行動を肯定するような、前向きな口語調の文言を選んでください。
5-3. タイトル文:【このページ限定】で希少性を強調する
オーダーバンプの欄のタイトルは、商品の名前だけでは不十分です。必ず【】カギカッコを使い、今だけの特別感を演出してください。
- 例: 【このページ限定:特別価格】本編の内容を2倍速で習得できるワークシート集
- プラスαの提案(プロのアドバイス): タイトルの冒頭に**「残りわずか」や「通常販売なし」**といった言葉を添えるのも非常に有効です。 「ここでチェックを入れないと、二度とこの条件では買えない」ということを明確に示してください。心理的リアクタンス(抵抗)を刺激し、後悔したくないという心理を後押しします。
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- [オーダーバンプ商品づくりのヒント3選]
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