メールマガジンに登録したり、ホワイトペーパーを請求したりして、獲得リストにはいってくれた人を、アポイントまで育ててゆくために、どんなマーケティング活動が効くのか?
この記事では、リードナーチャリング方法のひとつ、ウェルカムメールの活用をご紹介し、どんな内容をお届けしたらいいのかをご案内します。
目次
1、ウェルカムメールとは
ウェルカムメール(ウェルカム・シークエンスともいう)は、あなたのコンテンツを知ったばかりの人に、あなたの事業や商品・サービスの詳細をご紹介する、オートメーションで流す一連のメール(ステップメールともいう)のことです。
オートメーションで配信するその起点は、リストに登録されたとき、もしくは、ホワイトペーパーを請求されたとき、という設定になります。
Mailchimpをご利用なら、カスタマージャーニー機能のテンプレートで、「Welcome series」を利用するか、「Email tagged customers」を選択すると、作成がスムーズです。
2、ウェルカムメールの目的は
リストを育てる(リードナーチャリング)において、どうしてウェルカムメールで自己紹介することがなぜ有効なのかと疑問に思われる方もおられるかもしれません。
あなたのオウンドメディア上で、元々あなたの事業や商品・サービスを知っていた方、ただ必要な情報に出会ったからついでにコンテンツも取得してゆくという方に、事業や商品・サービスの詳細を伝えることは、2つの効果が期待できます。
ひとつは、新規リード(見込み顧客)との関係を構築し、信頼を醸成すること。
もうひとつは、次のアクションへ導くことです。
BtoBマーケティングにおいては、意思決定までの期間が長く、複数の関係者が関与するため、単発のメールではなく段階的なナーチャリング(育成)が重要になってきます。
そこで、ウェルカムメールをオートメーションで複数通配信するのが有効になります。
以下の章で、「関係構築」と「次のアクションへ導く」ことの2つをどんなコンテンツを配信することで実現するかをお伝えします。
3、リードとの関係構築する内容
まず、リードとの関係を構築し、リストのエンゲージメントを高める(リストを情報発信側に惹き付け、心理的又は社会状況的につながりや結び付きが強まった状態にする)一歩目は、「この企業は、自分に役立つ情報をくれる」と思わせることからはじまります。
というのも、リストに入るきっかけとなる、ホワイトペーパーを請求したばかりの人は、「情報収集中」もしくは「課題を整理している段階」という段階にいるからです。
そのため、「集めている途中の情報を今後もくれそう」とか「いま解決したい課題に関連する情報を深堀りできそう」と思われたら、今後もコミュニケーションをとりつづけたいと思ってもらえることができます。
関係構築のためにウェルカムメールで流すコンテンツ例としては
1通目で ダウンロード請求の御礼と自社の自己紹介
2通目で、顧客が求める業かいの成功事例を共有
する内容がおすすめです。
4、課題の明確化と認識の促進
リードが抱える課題を、「まだ漠然としている」状態から、「これはすぐに解決すべき問題だ」へと認識を変化させることが重要です。
というのも、BtoBでは、決済者自身が情報収集しているのではなく、複数の関係者を担当者が巻き込んで決済まで持ち込んでゆかなければならないケースがほとんどです。だれだって面倒なことは無意識に避けがちです。「まだ決裁者に提案する段階ではない」とか「この推しだと、弱いな」という意識を払拭し、担当者に動き始めてもらわなければならないケースが多いため、まず、課題の重大性を伝えるコンテンツを送ることで、次のステップへと進めやすくなります。
そんな「課題の明確化」のために流すコンテンツ例としては、
3通目で、業界の市場動向やデータを提示
して、課題を意識させる内容が有効です。
さらに、メール本文中で「〇〇の課題に直面する企業が増えています」と注意喚起すると、「今すぐ動かなくては自社も危うい」と、漫然とした課題認識から脱却してもらいやすくなります。
5、自社が課題解決できる力があると知ってもらう
ウェルカムシークエンスの目的は、ただ自己紹介や自社の商品・サービスの情報提供だけが目的ではなりません。最終的に商談・デモ・無料相談の段階まで、リードを育てることも目的に含まれていました。
しかし、いきなりアポイントをとるための営業メールを送るとただ警戒され無視されるばかりになってしまいます。そうならないために、リードにとって「自分ごと」と感じてもらいながら、徐々に興味を引くことがリードを育てる(リードナーチャリング)でのポイントとなります。
そのために、複数通数のメールを継続的に送るわけです。
そんな「ソリューションの価値があることを伝える」ために流すコンテンツ例としては、
2通目で、「事例紹介」(自社の例にもあてはまると感じてもらう)
3通目で、「貴社の状況をチェックする診断ツール」を案内する
4通目で、無料相談やデモのCTAを案内する
ことが有効です。
6、次へのアクションを促す
ただホワイトペーパーを与えるだけ、ただ自己紹介するだけ、ただ無料相談の案内を送るだけでは、スルーされがちです。
いま行動を起こさなければならない希少性、限定性をも伝えましょう。
アクションを促す施策として流すコンテンツとしては、
2通目の他社事例を伝えるときに「すでに〇社導入済」と社会的証明を伝える
4通目のコールトゥーアクションに「無料相談の空き枠は限られています」と伝える
ことが有効です。
7、ウェルカムメール4通の全体像
ここでは、4通のウェルカムメールを流すことをご提案しています。
上記、「関係構築」「課題認知」「自社の価値を認識してもらう」「行動を促す」ことをそれぞれ1通づつに込めた例をご紹介します。
1️⃣ お礼 & 関係構築
➡ 「あなたの関心を理解しています」ということを目的としたメール
配信のタイミングは、登録後即時。
内容
- ホワイトペーパーのダウンロードリンク再送(利便性向上)
- 簡単な自己紹介:「この資料が役立つ理由」「我々がどんな企業を支援しているか」
- 次のステップの予告:「数日後に、業界の成功事例をご紹介します」
CTA例
✅「今すぐホワイトペーパーを読む(再DLリンク)」
2️⃣ 成功事例の紹介
➡ 「自社にも適用できそう」と思わせることを目的としたメール
配信のタイミングは、前回の配信から2〜3日後。
内容
- 業界別の成功事例やユースケース紹介(課題 → 解決 → 成果)
- 「貴社にも当てはまるかもしれません」と示唆
- 具体的な導入企業の声(可能なら数字を交える)
CTA例
✅「業界別の成功事例をチェックする」
✅「30分の無料コンサル相談を予約する」
3️⃣ 課題の深堀り & ソリューション提示
➡ 「これはすぐに解決すべき課題だ」と気づかせるということを目的としたメール
配信のタイミングは、前回の配信からさらに2〜3日後。
内容
- ホワイトペーパーのテーマに関連した業界の最新データ・市場動向
- 「多くの企業が気づいていない課題とは?」
- 自社ソリューションの紹介(軽く触れる程度)
CTA例
✅「貴社の現状を診断するチェックリストを見る」
✅「ソリューションの詳細を資料で確認する」
4️⃣ 行動喚起(商談・デモ)
➡ 「今動かないと損をする」と背中を押すことを目的としたメール
配信のタイミングは、前回の配信からさらに2〜3日後。
内容
- 今すぐ行動すべき理由(市場の変化、競争の激化 など)
- 期間限定のオファーがあれば提示(無料相談、デモ、特典 など)
- 「〇〇企業はすでに導入済み」などの社会的証明
CTA例
✅「〇〇(自社名)の担当者と30分の無料相談を予約する」
✅「デモを申し込む(枠に限りあり)」
まとめ
BtoBのウェルカムシークエンスは単なる「お礼メール」ではなく、
✔ 関係を築き、
✔ 課題を明確にし、
✔ 自社の価値を伝えながら、
✔ 次のアクションへ導くプロセス
として機能するメールです。
適切な流れを設計すれば、リードの温度を高め、最終的な成約率を大幅に向上させることができます。
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