オンラインコース作成の一番はじめは、トピック選びです。
この1歩目の段階で、トピックを絞り込めず、コース制作をあきらめてゆかれる方を何人もみてきました。
この記事では、トピック選びができるようにする正攻法と、トピック選びでつまずかないための回避方法をおつたえしてゆきます。
種明かしをすると、「売れるコースづくりのための王道の質問に答えられなかったとしても、自分の創りたいやつを、まず作れ」という趣旨です。
目次
トピック選びの王道の質問3つ
トピック選びのための王道の質問は3つあります。
なぜ王道かというと、市場から求められるものを作るために市場の声を聞くことができる質問だからです。
一つ目の質問
あなたの持つ知識は何ですか? あなたは何の専門家ですか?
あなたのスキル、あなたの過去の仕事、あなたの過去のサクセスストーリを書き出してみてください。
あなたが業界で権威ある人とみなされなくても、あなたから教わりたい受講者からみて一割ほど先に進んでいるなら、専門家と称せます。
たとえば、あなたは医師ではないし、ジムのトレーナーでもない。
でも炭水化物ダイエットで成功し、30キロの体重を今落としている途中にいる。
この炭水化物ダイエットの方法を、「昔アスリートだったけれどもアスリートの時の食欲のままやってきてしまい、今とても太ってしまっている状態を、何とか脱出したい」という人向けにやって、教えてあげたい。
こんな風に、あなたがいま、受講生さんより一割程前に進んでいるものならコースになります。
二つ目の質問
あなたは何が好きですか? 何をしたり学んだりするのが好きですか?
あなたが自由時間をどのようにして過ごしているのか、何に情熱を傾けているのかを、書き出してみましょう。
どうして「情熱」とか「好き」ということを聞くのかというと、オンラインコースづくりは、長丁場なので、辛くても、嫌になっても、それでもあなたが手を動かしてすすめたくなる状況のなかに、いてほしいからです。
三つ目の質問
誰かから何かを必要とされていますか? 周りの人から助けを求められるものはありますか?
友人や同僚が、あなたの助けを求めることが多いものは何でしょうか?
どんな質問をよく受けるか、書いてみてください。
どうして、この3つの質問をやっていただきたいのか
どうして、上記三つの質問が、トピック選びにいいのか?
一つ目の質問は、あなたのスキルに関して質問しています。
二つ目の質問は、あなたの情熱を問うていました。
三つ目の質問は、市場の声を聞く質問でした。つまり売れるかどうかこれでわかる、ということです。
それぞれを、3つの円に喩えるとしましょう。
3つの円が重なり合った部分のトピックを選んでいただくと、売れるコースのトピックになります。
上記の図でいうと、黄色の部分が、売れるコーストピックの部分ということになります。
例えば、スキルも市場もスキルもあるけど、あなたがやりたくないものは、選ばないでいただきたいのです。
オンラインコースビジネスは、継続性が大事なので、情熱がなければ続けることが苦しくなるからです。
情熱に関する二つ目の質問は、余計だとあなたは思ったかもしれません。
でも、自らが源となって行動し、成功してゆくためには、必要な要素です。
さあ、あなたも、3つの円が重なるものは何か、書き出して、選び出してみましょう。
質問されたことがないときはどうしたらいい?
トピック選びで何ヶ月も手が止まってしまう方がおられます。
その方が悩んでおられるのは、「人から質問されたこと、教えてほしいっていわれたことがないから、三つ目の質問に答えられない。市場から求められているものは何かわからないから、前に進めない」ということがわかりました。
そこで、「三つめの質問に答えられないけれども、ここで行動を止めたくない」あなたのために、二つの方法をご提案します。
次のいずれかの方法を選択してください。
選択肢1
王道の質問一と二の、円の重なりの中だけで、あなたのトピックを選んでオンラインコースをつくります
質問の三つ目の問いは、外してしまっていいです。
三つ目の質問をはずすことで、どういうことが起こるのかというと、あなたはプロダクトアウト型でコースをつくってゆくという選択をすることになります。
つまり、市場に求められているかどうか分からないけれども、自分のやりたいことをまずやるぞという姿勢で市場に参入するということです。
製品開発ありきで、製品を世の中に出していくっていう方式をとることと同じです。
「自分はプロダクトアウト型でコースを作っているのだ」と自覚して、コース制作を継続していってください。
プロダクトアウト型でコース販売するなかで、市場から声を拾いあげてゆけばいいわけです。
市場から拾い上げた声に従って、方向修正なり、方向転換を行えばいいだけなのです。
このように市場の声を聴くために、いったんプロダクトアウト型で製品をつくってしまう方法をとるには、半年から1年ほど、一定期間、継続的に、かつ、集中的にコースを出す必要があります。
1年間で、最低10コース程度の公開を目指しましょう。
現段階で回りからまだ声をもらっていなくて、まずコチラからボールをなげてキャッチボールできる環境をつくってみましょう、というのが、このご提案の趣旨です。
選択肢2
王道の質問一と二の、円の重なりの中だけで、あなたのトピックを選んでイベントを開催します
先ほどの提案では、オンラインコースを創ってくださいでした。
こちらは、イベント開催してください。
オンラインでもいいですし、リアルイベントでもいいです。
ひとまず「〇〇という対象に、✖✖を教えます」というイベントを立てて、人が集まってきたら、「市場に需要がある」という判断になります。
イベント開催を、思いつくトピックで、どんどん建てていってください。
一か月に一度のペースだと、一年間に十二回開催ですね。
一カ月に二回開催だと、一年間に二十四回のイベントを立てることができます。
これを半年から一年の間やってみて、どのトピックなら教えて欲しいと人が集まってくるのかを探すことができます。
選択肢1と2の、いずれの方法をとるにしても、時間がかかります。
だからその間に気持ちを枯れさせないように、「私は今、売れるトピックを探している途中なのだ」ということを意識して取り組んでください。
WAONの受講生さんの中では、イベント開催の方法で、自分の売れるトピック探しのために3年以上かかってみつけたという方もおられます。
わたしは、集客しなくていいことを考えたら、Udemyでコースをだしてゆくほうが楽だと感じます。
でも、どこかのコミュニティーに属し、そのコミュニティーに日々貢献する活動をされている方であれば、イベント開催のほうが、動画コース制作しなくていい分、集客はラクチンだからいい、という方もおられます。
「教えて欲しい」と頼まれた項目が見当たらなかったとしても、どちらかの方法をとって、前進しましょう。
あなたは、イベント型を選びますか? オンラインコース型を選びますか?
最低限やっておきたい市場調査
トピック選びを、王道の三つの質問でおこなっても、プロダクトアウト型でおこなっても、どちらを選ぶにしても、最低限やっていただきたい、競合調査をご案内します。
参入しようとするトピックで、競合として、どんなオンラインコースがあるのかを調査してください。
インターネット上で検索するのももちろんですが、Udemyでも検索してください。
調査項目は次の4つです、。
・カリキュラム
・対象
・ゴール
・ボリューム
・価格
また、単に検索で探すだけでなく、購入して視聴してください。
より深く調査できます。
どうして、購入してまで競合調査しなければならないのか?
競合とは違ったポジションを取るためです。
先行する動画コースと全く同じターゲットやゴール設定のものをつくる必要は、ありませんよね。
どこを、どう、ずらせば、自分だけの味を付加できるのかを見つけたいのです。
例えば、ニュースレター作成を指導するコースを作りたいというクリエイターさんがおられました。
競合を調査したところ、店舗経営者対象で、ニュースレター入門者向けで1時間程度のボリュームのものがすでにいくつかありました。
調査するまでは、1時間程度のボリュームの、ニュースレターづくりの入門コースをつくりたいと構想されていましたが、競合とぶつからないポジションを得るために、ボリュームを増やし、入門者でもニュースレターをつかった販促が成功するように、ノウハウだけでなく実践的なポイントも細かくしっかりお伝えするコースへと、企画を変更されたのでした。
このように、すでに存在する動画コースとの差別化は必要です。
ボリュームでずらしてもいいですし、対象でずらしてもいいです。
でも、まず競合調査しなければ、あてずっぽに作ってしまい、あなた独自のポジションを得られないことになります。そうすると、後発組のあなたに売れる要素が少なくなってしまいます。
ぜひ、競合調査をやってください。
トピックを絞り込む方法
売れる動画コースづくりのために、トピックをさらに絞り込んでいく作業をしましょう。
あなたの手元には、すでに、「王道の三つの質問」もしくは「プロダクトアウト型の二つ質問」で、重なるところに書き込まれているトピックが複数あります。
そのなかから、まず五つ取り出しください。
五つ取り出す基準は、「すぐカリキュラムを書けるもので、かつ、競合が存在するもの」です。
取り出した五つの中から、さらに三つを選び出してください。
五つから三つに絞り込むために、次の基準を当てはめて下さい。
・受講生に、真の変革をもたらすことができる。
・すぐにあなたがコース制作に着手することができる
・あなたが、簡単でかつ早くそして安くコースを制作することができる。
この3つが叶うトピックはどれでしょうか。
三つ選びましたね。
さらにここから、トピックを、絞り込んでいきます。
絞り込むというのは、数を絞り込むのではなく、テーマを深掘りすることを指します。
深掘りするためのアプローチ方法を二つご紹介します。
例をみていただいて、複数の要素を掛け合わせることで、トピックがだんだんと狭くなってゆくのを実感してください。
クッキーづくりの絞り込み例1 対象と時間で絞り込む
1 クッキーをプレゼントするときのアイシング方法
2 クリスマスにクッキーをプレゼントするときのアイシング方法
3 初心者がクリスマスにクッキーをプレゼントするときのアイシング方法
クッキーづくりの絞り込み例2 材料で絞り込む
1 ロイヤルアイシングでプレゼント用クッキーを飾る方法
2 チョコレートでプレゼント用クッキーを飾る方法
3 抹茶を使ってクッキーを飾る方法
クッキーづくりの絞り込み例3 習得する時間で絞り込む
1 1日でロイヤルアイシングクッキーをマスターする
2 初心者でも3時間でロイヤルアイシングを学ぶ
3 プロ級のロイヤルアイシング方を3か月でマスターしてブライダル向け菓子通販店をオープンする
など
このように、トピックが3つ選べたら、それぞれについて、3段階、さらに深堀して、トピックを絞り込んでみてください。
トピックの深堀は「なぜ5回」と似ていないか
トピックの絞り込みのための質問は、原因究明のための「なぜなぜ5回」と似ていると、わたしは感じています。
「なぜなぜ5回」とは、「なぜを5回繰り返したら、真の原因または根本原因に行きつく」という分析手法です。
発生した問題の解決法を探すためのこの手法は、かなり有名で、あなたもやったことがあるのではないでしょうか。
なぜの繰り返し回数が、決まっていないように、トピックの絞り込みの深堀回数も決まっていません。
あなたがもし「もっと絞り込める」とおもったら、ぜひ、絞り込んでみてください。
その絞り込みができたら、次は、カリキュラムを作る段階にすすみます。
[…] コース制作のトピック選びでつまずかないための質問とつまずき解消法 […]