受講生として、オンラインスクールの動画教材商品を買うとき、あなたはお金を払うのが怖いと思ったことありませんか?
コンテンツ商材は、見込み客がその情報を手にとって眺めたり、写真で形を確認したりすることができません。
欲しいなと気になる人は、一度まずとにかく購入しないことには、自分の目的にあった当たりの教材か、探していたものとは違う外れの教材かがわかりません。
お試しで、まず、小さく、低額なフロントエンド商品の教材を買ってみて、自分にぴったりあうとわかった段階で、やっとバックエンドの高額商品購入にすすむ検討が本格化します。
本命のバックエンド商品の購入につながる、お試し版としてのフロントエンド商品をどうつくるのか?
そもそも、無料のリードマグネットから、低額とはいえお金をはらう壁を越えてもらえるようなフロントエンド商品をつくるにはどうしたらいいのか?
その2つの視点から、フロントエンド商品の作り方をお伝えします。
目次
1 バックエンド商品から逆算する
バックエンド商品からブレイクダウンする方法を最初にご案内します。
マーケティング・ファネルの一番下にくる高額商品がすでにできていても、できていなくても、考える要素は同じです。
大切なことは「最終的に顧客をどこへお連れするのかというゴールは何か?」「ゴール達成のために、どのような項目を、どんな手順で勧めればいいのか?」という2点がまず決まっていることです。
バックエンド商品から、ブレイクダウンすることで、フロントエンドとバックエンドのセールスの繋がりが作り易くなります。
1-1 バックエンド商品からブレイクダウンするとなぜいいのか?
バックエンド商品からブレイクダウンしてフロントエンド商品を作ると、バックエンド商品のセールスがしやすくなります。
その理由は、フロントエンド商品を、バックエンド商品のお試し商品として作るからです。
バックエンド商品は、顧客のお悩みを最大解決するものです。
しかし顧客は、その情報商品を手に取って形や色を確認するように、内容を確認することができません。
「本当にこの講師が自分の悩みを解決してくれるのか?」と心配します。
「この人を自分の師として選択して、自分は間違っていないのか?」と自問し、間違っていないという確信を、受講者は持ちたいわけです。
フロントエンド商品は、そんな心配や、疑念を晴らすための、教材サンプルのようなものです。
だから、バックエンド商品のお試し版として、フロントエンドを作ればいい訳です。
1-2 バックエンドをブレイクダウンする手順
フロントエンドはバックエンド商品をブレイクダウンした商品です。ブレイクダウンの手順は3つです。
手順一
バックエンド商品の、コンセプトとゴールを確認します。
手順二
バックエンド商品で提供している、受講者の悩みを最大限解決する方法は、まず小さな塊に分解します。
問題解決する方法として伝えなければならない項目をすべて書き出します。
手順三
分解したノウハウの小さな塊を、どの順で実施すれば、受講者はゴール達成への道を最短であるけるのかを考え、順に並べます。
1-3 フロントエンド商品とバックエンド商品の関係は2パターン
ゴールをブレイクダウンしたら、フロントエンド商品とバックエンド商品の組み合わせは、次の2つのうちの、どちらかの組み合わせになります。
パターン1つ目 「個別から全体へ」
バックエンド商品をブレイクダウンした塊のひとつひとつが、フロントエンド商品になります。
フロントエンドは、ひとつひとつが個別のテーマになります。
全体を手に入れるためには、バックエンド商品を購入するほかない、という作り方をします。
たとえば、オンラインスクールを構築するためには、Teachable(ティーチャブル)やMailchimp(メールチンプ)の使い方を知る必要もあります。
なので、和田は、「はじめてのTeachable」とか「Mailchimp大全」といった、個別ノウハウを伝えるフロントエンド商品をつくっています。
フロントエンドはひとつひとつが、「オンラインスクールをつくる」というゴールを達成するために必須の小さなパーツになります。
パターン2つ目 「全体から実践へ」
フロントエンドでは、ブレイクダウンしたノウハウの全容をお伝えします。そして、バックエンドでは、そのノウハウを実践するために、ブレイクダウンをより一層細かなものにした内容を伝える手法です。
たとえば、YouTube広告でオンラインスクールを自動販売するため「考え方」や「ツール」という、全体像や実現の手順をしっかりつたえる、フロントエンド商品を創ります。
そのうえで、バックエンド商品では、自動販売を実装するうえで必要なツール(たとえば、Clicifunnels クリックファネル)やYouTube広告出稿の詳細な使い方を手取り足取り伝えます。
受講者は、フロントエンド商品だけで、全体としてやらなければならないことも、そしてやる順序も教えられますので、ここで一人で実行完成させることは可能です。
しかし、迷わず最短の道を行きたいとか、ちょっとしたツールの使い方でつまずいて英語のチャットで問題解決する時間が惜しいとかになると、YouTube広告からコンテンツ商品をマネタイズする手順を、講師からそっくりそのまま微に入り細に入り学ぶことで、自分でやるよりも早くゴール達成ができます。
「迷うこともなく、作業効率も断然よくなる」と謳うことができます。
1-4 バックエンド商品へのつなげ方
フロントエンド商品が出来上がったとします。
フロントエンド商品からバックエンド商品へのつなぎ方は、上記でみた2つの商品パターン「個別から全体へ」「全体から実践へ」のどちらに則って設計しても同じです。
バックエンド商品はお客様のお悩みを100パーセント解決する商品だということを示すために、次の2つについてフロントエンド商品の終わりで、説明を入れます。
- ゴール達成まで、つまり100%解決するために必要な項目の全体像。
- ゴール達成まで、つまり100%解決にたどりつくための項目を実施する順序。
やらなくてはいけないことをすべて伝え、その手順も伝えます。
そのうえで「あなたは一人でもできると思います。もうすでに、やるべきことと、その手順もお伝えしました。でも私と一緒にすることもできます。どうされますか」と問いかけを入れ、受講者に、次へすすむかどうかの選択をしてもらいます。
「私と一緒にすることで何が得かというと、時間の節約になります。私と同じようにできるようになり、迷うことがなくなります」という点を強調します。
そのための、特典教材や人定サービス形が付加されているのが、バックエンド商品だとご案内するだけでOKです。
2、無料のリードマグネットから有料のフロントエンドに組み上げるコツ
リードマグネットとフロントエンド商品の関係をお伝えします。
ここでお伝えする考え方は、リードマグネットと、フロントエンドがセットになるので、両方同時につくることも可能です。
まず、リードマグネットとフロントエンドの両方に共通する要素があります。
4つあります。
- What(「特定の課題」を解決するものは何なのか?)
- Why(なぜソレが「特定の課題解決」に必要なのか?)
- How(その課題解決のノウハウは何なのか?)
- What if(そのノウハウを使って解決した事例はどんなものがあるのか?)
その上で、リードマグネットとフロントエンドで違ってくるのは、「How(ノウハウ)」の部分です。
リードマグネットは、ノウハウの項目と概要をお伝えします。
フロントエンド商品は、ノウハウを洗いざらいすべてお伝えします。
もしかしたら、ノウハウをすべて出し切ったら、バックエンド商品購入にすすんでもらえないのではと、あなたは心配されますか?
大丈夫です。
このマーケティング・ファネル全体で、フロントエンド商品を置く目的は、あなたのバックエンド商品のお客さまになってくださる受講者を集めるためです。
受講生になっていただきたいのは、あなたの手助けが必要な人です。
なので、ここでノウハウをすべてお伝えし、「これだったら自分もできる」という方が出たとしても、その方は、あなたのお客様にもともとなる方ではないので、安心してください。
「ノウハウを知ったけれども、でもやっぱり、自分ひとりではできない」。
そういう方と出会うための、リードマグネットとフロントエンドの商品です。
まとめ
フロントエンドを「無料相談会」「個別相談会」としておられる方もおられるでしょう。
ここでは、セールスを自動化するうえで必要な、デジタルコンテンツをフロントエンドとしてお渡しできるようにつくるアイデアをお伝えしました。
デジタルコンテンツは、いつでも再生可能で、かつわたしたち講師の人的労力がかかりません。
何度も繰り返さなければならない「無料相談会」や「個別相談会」を辞めたい、だけれど、いまさらデジタルコンテンツでフロントエンドは何をつくればいいと迷ったら、この記事を参考に、フロントエンド商品をつくってみてください。
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