メールマーケティングが優れている点に「パーソナライズ対応」が出来る点というのは、あなたもご存知とおもいます。
でも、これって、ただ「個人のメール受信箱にプッシュで情報が届くから」というだけで、パーソナライズ対応ができている、とは言えません。
受信者の属性や行動にあわせて別のメールを送り分ける機能がMAツールには通常備わっており、この機能を使いこなすことがメールをマーケティングで利用する企業には、ビジネスの成果をあげるために必要なことになります。(※MAとはマーケティング・オートメーションの略です)。
ここでは、Mailchimp(メールチンプ)をマーケティング・オートメーションのツールとして導入されている企業担当者様むけに、パーソナライズ化をよりすすめていただくきっかけになる、「セグメント」をもっと気軽につかっていただけるように、セグメントとはの説明と、利用例をお伝えします。
どうしてこの記事を書くかというと、先日開催したMailchimpのワークショップで、参加者さんに「セグメントを利用したことがありますか?」と質問したところ、みなさま中級者の方々だったにもかかわらず、「セグメントは利用したことがない」という回答が全員から来てしまったため、もっとメールマーケティングの威力を活かして、売り上げアップにつなげていただきたいなと思ったためです。
一斉配信ばかりのときと比べて、マーケティング・ゴールに近づく効果を実感いただきたいです。
目次
一般的にメールマーケティングでいうセグメントとは
「セグメント」とは、メールリスト内の受信者を特定の条件でグループ分けすることを指します。
例えば、以下のような条件でセグメントを作成できます。
- 地域(例:東京都在住)
- 性別(例:女性)
- 購買履歴(例:過去30日以内に購入)
- メールの反応(例:前回のメールを開封した)
これにより、受信者の興味や行動に合わせたメール配信が可能となり、エンゲージメントの向上が期待できます。
また、セグメントという用語は上記のように、動詞としての「分ける」という意味での使い方をご紹介しましたが、その「分けた」あとのものを指すも名詞としても用いられます。
セグメントとは、つまり、オーディエンスのなかの連絡先をフィルタリングして分割する作業のこと、かつ、フィルタリングの結果として得られた連絡先リストも、指します。
Mailchimpでいうセグメントとは
セグメントは、連絡先にたいして、ターゲットを絞ったメッセージを送るために使用されます。
Mailchimpにおける「セグメント」は、オーディエンス(リスト)内の受信者を特定の条件で抽出したグループのことをさします。つまり、名詞としての「分けたもの」という使い方にあたります。
以下のような条件をひとつだけ、もしくは組み合わせてセグメントを作成できます。
- 過去30日以内にメールを開封した
- 特定のキャンペーンをクリックした
- 特定のタグやグループが付与されている
- 地理的な位置情報(例:東京都在住)
Mailchimpでは、これらの条件を組み合わせてセグメントを作成し、保存することができます。
一度作成したセグメントは、次回以降のメール作成で再利用可能です。
ちなみに、Mailchimpには、オーディエンスに付箋のような印をつける仕組みとして、タグと、グループがあります。
このオーディエンスに付いたタグを活かして、「ただひとつの、特定のタグが付いている連絡先にだけメールを送る」という作業も、セグメント機能を活かしたメールマーケティングと言うことができます。
とはいえ、オーディエンスにタグもグループもつけていなくても、セグメント機能を使うことができるように配慮されているのがMailchimpのいいところです。オーディエンスをパーソナライズ化してメールマーケティングの効果を最大限に引き出せるようにするため、多くの事前につくられたセグメントも提供されています。
セグメントをなぜ使うか
セグメントを活用することで、以下のようなメリットがあります。
- エンゲージメントの向上
関心のある内容が届けば、受信者の開封率やクリック率が向上します。また開封率やクリック率が高いメールを送信している信頼性の高いメール送信者として、メールサーバーから認識されると、スパムや迷惑メールに入りにくいメールを送る土台をつくることにもつながります。 - 成果の可視化
セグメントごとに反応を分析することで、どの属性の受信者がどのメールに反応しているかを把握できます。 - 運用の効率化
一度条件を設定すれば、自動でセグメントが作成されるため、毎回対象者を手作業で選定する必要がありません。
これらのメリットにより、メールマーケティングの効果を最大化することが可能となります。
セグメントはどんなとき使えるか
セグメントは、さまざまな場面で活用できます。
- ステージごとのアプローチ
見込み顧客、初回購入者、リピーターなど、顧客の購買段階ごとに、アプローチを変える際に有効です。 - イベントやキャンペーンの案内
過去にイベントに参加した人や特定の地域に住んでいる人など、特定の条件で絞り込んで告知ができます。 - アクションへの追跡対応
前回のメールを開封しなかった人にリマインドメールを送る、クリックした人に追加の案内を送るなど、リアクションベースの活用も可能です。 - VIP・ロイヤル顧客への特別オファー
購入金額や頻度で上位のユーザーにだけ、特別な案内を送ることでロイヤルティを高めることができます。 - 非活発なユーザーへの再アプローチ
一定期間反応がない人に対して、再起動メールを送って関心を呼び戻すといったことも可能です。
セグメント初心者の一番簡単な使い方
セグメントを使うのが初めて、という方におすすめのセグメント活用法は、「メール開封有無」でのセグメントです。
この機能を何のために使うのかというと、2つのパターンがあります。
(1)未開封者に再送信
お知らせが行き届くようにするには、開封してもらえる人を増やすしかありません。
再送信の際、同じメールをただ送信するだけでも効果はありますが、件名だけを変更して送信するとより効果的です。
(2)開封者に対して別メールを送信
開封してくれた人は「興味がある人」という分類をすることができます。次のより一段階すすんだ案内を送ってもいい人たち、という括りとして扱い、別のメールを送信するという考えで送信します。
新商品案内等でよく使う手段です。
その他、Mailchimpでは、以下のような条件でのセグメント作成も簡単に使えるので、よく使われています。
- 過去30日以内にメールを開封していない人
- 特定のメールをクリックした人
セグメントをあなたも使ってみて
セグメントは、オーディエンスの連絡先に「タグ」がついているとか、「グループ」を活用していると、より有効に使えます。
でも、もし、まだあなたが、タグやグループもMailchimp内で活用していないけれど、メールのパーソナライズ化をよりたかめて収益に結び付けたいと考えるのでしたら、まずは、あらかじめ構築されたセグメントを利用することから始めるといいかもしれません。
セグメントを利用して、メールマーケティングの、顧客を育てる効果を最大限に発揮させましょう。