メールマーケティングならではのどんなテクニックをもちいたら成果があがるのか?
この記事では、メールマーケティングが、企業の規模にかかわらず有効だと聴いたところで、それでも、他の手法と違うどんなテクニックが成果をもたらすのか見当もつかないマーケ初心者むけにお届けします。
メールマーケティングならではの主なテクニックとしてつぎの5つをご紹介しましょう。
目次
テクニック1.セグメント化
メールマーケティングでは、受け取り手にあわせて配信するコンテンツを分けてメールを送ることができます。
なんだ、面倒じゃないか、と思われますか?
いいえ、メールアドレスのリスト全体を、あらかじめセグメント化しておくことで、それぞれのセグメントにあわせた情報を届けることができます。
セグメント分けの仕方は、企業の戦略に従うので、必ずこうしなければならないという区分けはありません。
ですが、もし、あなたがメールマーケの担当者として初めてセグメント化に取り組もうとするなら、代表的なセグメント3つをご紹介するので、まずどれかを採用してみてください。
セグメント化1
この手法は、ECサイトや、店舗を運営している事業者に向きます。
メール受信者のリストを、次の5つの顧客ステージにセグメント化します。
「優良顧客・一般顧客・新規顧客・見込み顧客・休暇顧客」
もし、最初からリストを5つのステージに分けることが大変なら、次の2つのステージに分けるところから始めるのもいいでしょう。
「顧客・見込客」
それぞれにあわせたコンテンツを配信することができ、メール配信の効率をあげることができます。
セグメント化2
この手法は、複数の分野の商品を扱っている事業者に向きます。
たとえば、スポーツ用品店ならば、顧客の趣味(興味)が、どのスポーツにあるのかを登録してもらうことで、そのスポーツ限定の情報を届けることができます。
「野球・サッカー・テニス・水泳・ラグビー・マウンテンバイク・サーフィン・など」
またたとえば、動物病院やペットショップならば、顧客の関心のある動物別に登録してもらうことで、その動物限定の情報を届けることができます。
「犬・猫・ハムスター・いんこ・うさぎ・へび・など」
この顧客の興味別にセグメントを分ける方法は、旅行のパッケージツアー販売事業者でも行われています。
分け方としては「エコに興味がある人向け、冒険やスリルを味わいたい人向け、記紀の古典文学に興味がある人向け、城に興味がある人向け」といったマニアックな顧客むけの情報を提供するセグメントといった具合です。
このセグメントが有効なのは、顧客により親近感を感じてもらえる話題を提供しやすいという点にあります。
サーフィンにしか興味のないユーザーに対して、野球の大谷翔平選手の活躍の話題をフックにしたキャンペーンメールを送っても、効果が薄いのは容易にあなたも想像できるでしょう。
セグメント化3
この手法は、複数地域にまたがって営業している事業者に向きます。
もしあなたが日本国内全域に店舗展開している事業者なら、県別、地域別にユーザーを分けることで、季節情報や地域イベント情報にからめた情報を送りやすくなります。
また、もしあなたがグローバル展開している事業者なら、国別、地域別にユーザーを分けることで、それぞれの国や地域の文化に即した情報提供をしやすくなります。
たとえば、旅行業者から、イスラム教信者の多い地域の登録者向けに、ハラール料理が食べられる日本国内のレストラン情報を送ると喜ばれますが、その他の宗教信者が多い地域に同じ情報を送っても無視されるだけです。
どのセグメントをまず取り入れるかもし迷ったら、あなたのいまの課題を確認し、なにを解決するところが第一歩として必要かという点からみて、セグメントの種類を選んでください。
テクニック2、コンテンツのパーソナライズ化
顧客の行動や、購買履歴、プロファイル、個別のニーズにあわせて、コンテンツを配信していきます。
このパーソナライズされたコンテンツ配信の大元には、メール配信プラットフォーム上では、セグメント化がまず行われていることが前提となります。
それぞれのセグメントにあわせた、コンテンツ作成というのが、セグメント化を、有効にする大切なポイントとなります。
パーソナライズ化されたコンテンツというのはたとえば、セグメント化1のように5つのステージに顧客を分けた場合、化粧品販売事業者からはつぎのようなメールの配信が考えられます。
・優良顧客向け VIP招待クルーズイベントのご案内
・一般顧客向け 新着商品情報、顧客限定のクローズドキャンペーン情報
・新規顧客向け 購入直後の短期間での高頻度の御礼と情報提供
・見込み客向け お試し商品の案内
・休眠客向け 再利用を促すキャンペーンの案内、メルマガ登録解除の案内
通販サイトでは、顧客のセグメント別にメール配信内容を変えたことから、メール開封率が30%代から70%代にあがったという例もあります。
テクニック3、配信タイミングの最適化
メール配信を、マーケティングオートメーション機能を実装している配信プラットフォームを通じて行うことで、配信のタイミングの最適化を自動で図ることができます。
適切なタイミングでメールを送ることは、高いエンゲージメントと成果を得るために重要なポイントとなるためです。
たとえば、配信ユーザーの属性別に、配信のタイミングを設定するということも有効でしょう。
企業にお勤めのユーザーを対象とするならば、朝か夕方の通期時間帯か、お昼休みの時間帯に読んでもらえるように配信する。
主婦を対象とするならば、午前は忙しいので避け、午後のゆったりした時間を狙って配信する。
といった具合です。
また、特定のイベントをトリガーとして、自動送信メールを設定することも可能です。
お試し商品を購入した新規購入者向けに、購入の5分後にサンキューメール、翌日から7日韓かけて使い方説明、1カ月後にフィードバックを求めるメールを一連で自動設定で流すことも有効です。
登録ユーザーの誕生日にあわせてメールを送信するのも、ひとつの効果が出やすい配信のタイミング設定のひとつです。
このように、配信のタイミングの計画と実行は、成果を出すための大きなポイントのひとつです。
テクニック4、継続的な改善とテスト
マーケティングオートメーション機能を実装している配信プラットフォームを通じてメール配信を行うことで、効果測定と、継続的なテストと改善活動が容易になります。
まず、定点観測として、毎回のメールの開封率、クリック率、解除率は確認しておきましょう。
特異にはずれた数値が出たら、必ず原因特定する必要があります。
たとえばいつもは、開封率が40%後半なのに、急に20%台に落ちた場合は、なにが原因かを究明する必要がああります。
タイトルが悪かったのか、配信の内容が悪かったのか、タイミングが悪かったのかといったことです。
また、配信してから後に測定するだけでなく、A/Bテスト機能を活用し、最適とおもわれる内容にしてから配信することもできます。
このように、メールマーケティングは、リアルタイムで効果を測定し、改善活動にすぐつなげてゆけるという大きな利点があるので、この利点を使わない手はないでしょう。
テクニック5、顧客からのフィードバックを得る
メールは、ユーザーと双方向でやりとりできるという利点も持っています。
アンケートを依頼する、返信で感想を求める、SNSへの拡散投稿を求める、メールを転送して友達に紹介する、といった具合で利用できます。
よく、商品を購入したあとに、レヴューを依頼するメールが、通販サイトから流れてきます。
これも、顧客からのフィードバックを得るひとつの手段です。
フィードバックは、さまざまなかたちで、依頼することができます。
アンケートだけでなく、サイトへの書き込みなど、協力してもらったらその御礼としてなにをユーザーに提供できるのかも案内すると、フィードバックの集まり具合も大きく違ってきます。
どこから始めるか?
メールマーケティング初心者のあなたがメールマーケの担当者になったあと、どのテクニックから使い始めたらいいのかまよったら、仮説を立て、仮説検証するところからまず始めてみてください。
テクニック4でご紹介した、開封率、クリック率、解除率の定点観測は、いますぐ始められますね。
テクニック5でご紹介した、フィードバックを求めるつづけることも、今後の改善に役立てることもできるので、継続していまからすぐはじめていきたいところです。
テクニック3でご紹介した、配信タイミングの再検討は、定点観測した情報をもとに仮説を立てて、実行し、再検証するという一連の作業の流れが有効です。
テクニック1と2でご紹介した、セグメント化と、コンテンツのパーソナライズ化は、事業戦略とマーケティングの現状をてらしあわせた戦略構築が必要となります。
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