SWOT分析の有効性を最大化するために考慮しなければならないことをお伝えします。
いわば、SWOT分析の注意点ですね。
目次
SWOT分析を組織のニーズに合わせるために考慮しなければならない点
あなたの組織の目標とSWOT分析を適合させるためには、次の点を考慮しましょう。
1-1 目標や目的を明確にする
1-2 SWOTのカテゴリーをニーズにあわせて調整する
1-3 内部要因と外部要因の両方を考慮する
1-4 より大きな戦略的計画プロセスの一部としてSWOT分析を使用する
1-5 SWOT分析は、常に最新に保つ
これらの事項は、あなたがSWOT分析を使って成功するために必要なものです。
ひとつずつ詳しくみておきましょう。
1-1 目標や目的を明確にする
SWOT分析を始める前に、あなたの組織の目標と、SWOT分析を行う目的を明確に定義することが大切です。
定義することで、組織に関わりのある要素に焦点を当てることができ、SWOT分析がより効果的なものになります。
またそうすることで、立案する戦略計画と、目標、目的の間に、整合性が確保されます。
1-2 SWOTのカテゴリーをニーズにあわせて調整する
従来の「強み」「弱み」「機会」「脅威」の4つの分類は、あくまでも出発点です。
組織の特定のニーズや目標に合うようにカスタマイズする必要がでたら、調整しましょう。
例えば、市場動向や規制環境などのカテゴリーを追加することができます。
また、あなたの組織が直面する特定の課題や機会があるときは、調整してください。
SWOT分析のカテゴリーは固定ではありません。あなたの組織のニーズや要件に合わせて修正してください。
さまざまなバージョンをぜひ試してみてください。
1-3 内部要因と外部要因の両方を考慮する
SWOT分析は、組織に影響を与える内部要因と外部要因の両方を特定するように設計されています。
SWOT分析を行う際には、必ず両方の要因を考慮するようにしてください。
というのも、これらの要因は相互に関連し合い、組織の能力に大きな影響を与えることが多いからです。
私の経験では、プロジェクトマネージャーは、ひとつの側面を深追いしがちです。
1-4 より大きな戦略的計画プロセスの一部としてSWOT分析を使用する
SWOT分析は、戦略的計画のための貴重なツールですが、他のツールと組み合わせて使うことをおすすめします。
ギャップ分析、カスタマージャーニーマップなど、他のツールやテクニックとともに活用し、より大きな戦略立案プロセスにSWOT分析を組み込むことを検討してください。
このことにより、包括的に組織全体を理解することができます。
1-5 SWOT分析は、常に最新に保つ
組織に影響を与える外部要因は、急速に変化する可能性があります。
そのため、SWOT分析を適切かつ最新の状態に保つことが重要です。
SWOT分析は、少なくとも1年に1回、または大きな変化に直面している場合はより頻繁に実施することを検討してください。
SWOT分析でやってはいけないこと
SWOT分析を作成する際の注意点も知っておいてください。
2-1 SWOT分析だけに頼らない
SWOT分析は戦略立案のための貴重なツールですが、他のツールとの組み合わせのなかで使うことをおすすめします。
SWOT分析は、組織の強み、弱み、機会を評価するために使用できるツールの1つに過ぎません。
2-2 広すぎても狭すぎてもいけない
SWOT分析を行う際には、広すぎず狭すぎず、バランスを取ることが重要です。
広すぎる場合は、組織の能力に影響を与える重要な細部を見落とす可能性があります。
狭すぎる場合は、組織に大きな影響を与える可能性のある重要な機会や脅威の要因を見逃す可能性があります。
2-3 弱点を無視してはいけません
組織の強みや外部のトレンドに注目したくなるのは自然なことです、
しかし、自分の組織の弱点についても正直に話すことが重要です。
弱点を無視することは、自己満足に陥り、改善の機会を逃すことになりかねません。
2-4 細部にこだわらないこと
SWOT分析を行う際には、具体的かつ客観的であることが重要ですが、物事の本質を見極めることも重要です。
細部にとらわれすぎて、全体像を見失わないようにしましょう。
2-5 フォローアップを忘れないこと
SWOT分析は、その結果に基づいて行動を起こしてこそ意味があります。
SWOT分析の結果は、必ずフォローアップし、自社の強み・弱み・課題を解決するための戦略や行動計画を策定してください。
まとめ
SWOT分析の結果からよい結果を得るための注意点をお伝えしてきました。
強調しておきたいのは、SWOT分析は、組織の強み・弱み・機会・脅威を特定し、それらを組織の未来を良くするために活用するには、シンプルで強力なツールです。
特に、SWOT分析をすすめるプロジェクトマネージャーは、ここでお伝えしてきた注意点に留意し、進んでいってください。
次は、SWOT分析の限界をお伝えします。