「無料の特典を差し上げるから、引き替えに、あなたのメールアドレスを教えてください。」
そうやって、見込み客を集める方法を、あなたも自社に取り入れたい。
だけれど、いったい、無料の特典はどうやってつくったらいいのか?
どこまで情報を出したらいいのか?
ボリュームは?
体裁や仕様は?
そんな疑問があなたに、この記事で、あなたのリードマグネットを作りあげるところまで、ナビゲートします。
目次
リードマグネットとは?
リードマグネットって、何と聞かれると、わたしは、「無料でお渡しする情報の賄賂」とご説明しています。
「あなたの個人情報が欲しいから、その代わりに、このあなたに役立つ情報をお渡しするから、だからあなた、この情報をもらっていってよー」
という気持ちで作ると、間違いないです。
無料でお渡しする役立つ情報が、お客様をひきつけるので、「リード」(見込み客)マグネット(ひきつける)の意味でつかわれていますす。
リードマグネット作成前に知っておきたい2つのこと
作成にとりかかる前に、2つ確認しておいていただきたいことがあります。
(1)無料情報は、あなたが販売したい有料商品への伏線になるものにしましょう。
無料情報を受け取った方が、その後、あなたのことを信用していただいて、次の段階のフロントエンド商品を利用していただくようにする必要があります。
あなたのサービスに全く興味のない人を、賄賂を渡してまで集めても意味がありません。
あなたは、ワインを販売したいのに、石鹸のサンプルを渡しても仕方がないということは、ご理解いただけますね。
いま、「ワインと石鹸」と、モノを例に出して、関連のないものをお渡ししてもダメということをお伝えしましたが、情報となるととたんに難しく感じてしまい、伏線としてつながらない情報をリードマグネットとして作成してしまわれる方もおられるで、気をつけたいところです。
(2)チューニングしてゆくもの
特典としてお渡しするリードマグネットは、一発目から、うまく作成できるわけではないので、何度かつくりなおしがあって当たり前とおもって、取り組んでください。
チューニングが必要になります。
作りっぱなしにせず、ぜひ何度も戻って、作り直してみてください。
見込み客をひきつける仕事別のポイント
有料情報に繋げるための、無料情報づくりのポイントを、お仕事別にお伝えします。
コーチやコンサルタント
コーチやコンサルタントは情報に穴を開けることがポイントです。
通常ですと、ノウハウを伝えるときに盛り込まなければならない要点は、つぎの4つです。
1、「何」
2、「どうして」
3、「どのように」
4、「例えば」
たとえば
「何」とは、「リードマグネットというのは、無料で渡す情報の賄賂です」と、説明すること。
「どうして」は、「どうしてお渡しするかというと、わたしの大事なノウハウをお渡しするので、その代わりに、あなたのメールアドレスをわたしに教えてくださいと、交換を申し出ているわけです」と、なぜ大切かを伝えること。
「どのように」は、「そのリードマグネットをどのようにつくるかというと…」と、ノウハウですね。
「例えば」とは、「リードマグネットをうまくつかってビジネスを拡大させた事例としては、『はじめての美容室独立開業工事110番』というサイトが挙げられます。他に、…」と、そのノウハウをつかってうまくいった例をあげて証拠を提示することです。
このなかで、穴をあけるというのは、情報の受け取り手には分からないように、4つの要点のなかから、一部分だけを抜いて、情報貰ったけどもっと知りたい、と思ってもらえるような情報の提供の仕方をするわけです。
その穴をあけるのは、「どのように」の部分を10%ほど抜くという方法です。
ただし、そのノウハウの部分を全部抜くわけではなく、無料でお渡ししますが、出し惜しみせずに全力で提供します。
無料だからといって、ここで手を抜くと、もらった見込み客はがっかりします。
「何だ、やっぱり無料だからなー。ケチだな」と思われて離れていってしまわれます。
わたしたちは、ライバルがたくさん居るなかで、商売しています。
無料でここまでもらえるのだったら、有料だったら、どんなにすごいかと感じていただけるものを作成する必要があります。
コーチやコンサルタントは、この「『どのように』を10%抜く」方法をやってください。
教室運営や店舗やクリッニック
教室運営や店舗やクリッニックで技術を提供する先生は全力で情報提供します。
情報に穴をあける必要はありません。
教室や技術提供の先生は、「どのように」を100%出していただいて大丈夫です。
なぜならば、来ていただかないと、その技術を体験していただけないからです。
例えば歯医者さんで、うちは他のクリニックと違って、こんな特別な義歯をメンテする技術があるから、施設へ入居するときも困りませんよ、とか、何度も通わなくていいですよと、お伝えするとします。
他の競合との違いを、技術内容しっかり伝えたところで、来院者がそれを自分で施術できることではないので、なにも困ることはないわけです。
ワーク
あなたが伝えたいコンテンツの4つのポイントはなんですか?
いまここで、ぜひ、メモとペンを用意して、書き出してください。
「何」
「どうして」
「どのように」
「例えば」
ワーク回答例
和田美香オンラインスクールの受講生さんがつくられたリードマグネットを例としてあげます。
「何」
公務員は、一律に副業禁止というわけではなく、合法的に副業を行う方法があります。
「どうして」
押さえるべき根拠を知り、その内容をきちんと理解することができれば、だれでも、合法的に副業を行うことができます。
「どのように」
押さえるべき根拠は、何か?理論と実践。
「例えば」
例を複数。自分の10年間の公務員時代に副業していた軌跡も含めて紹介。
リードマグネットの副次的な効用
リードマグネットを作成し、見込み客にお配りすることのメリットは、メールアドレスをただいただくことができる以外に、もうひとつあります。
それは、価格競争に巻きこまれないで受注につなげることかできる、ということです。
情報を提供する側のノウハウを気に入って、そしてビジョンや価値観に共感していただけた方だけが、次にご案内する、有料サービスにすすんでいただけるので、いわば、このリードマグネットがふるいのように働いてくれるわけです。
価格だけをもとめる方は、次にすすまないので、わたしたちの提供するサービスや商品が心から欲しいといってくださるお客様とだけ取引することができ、サービス提供側も、お客様に精一杯価値提供することだけに専念してお仕事させていただけます。
「例えば」に盛り込んでおきたいこと
選択基準をもりこんでおきましょう。
無料でお渡しする情報のなかには、「例えば」をお伝えする必要があります。
例のなかで、自社商品や自社サービスが、ただ良いとだけ伝えても、嘘くさくなります。
客観的にお伝えしましょう。
どのように客観性をだすかというと、選択の基準もきちんと伝えることです。
たとえば、また歯医者さんを例にだしましょうか。
腕もよく、しかも近隣クリニックの中では最先端の設備を入れていたとします。
そして、自由診療だからこそ、対応できる無茶なご要望にもおこたえできるサービスもあるとします。
自分はどれぐらいお金を出してもいいからとにかく、一回だけで完璧に治してほしい。しかも、痛くないように治してほしい。そんなせっかちな来院者さんのご要望にもバッチリ答えることができる、そういうクリニックを経営していたとします。
そこに、近所で一番近いからと、保険診療でやってください、一番安い方法でお願いしますというご希望の方がこられても、対応できるマンパワーがなかったりします。
そうすると、クリニック側も断らなければならないですし、来院された患者様も、治してもらえない不幸が生じます。
自分の所は、「痛みを1回で止めたい、日ごろ忙しい方を対象としています」ということを、しっかりアピールする必要があるわけです。
そうすることで、違う希望の方が、有料段階で入ってこられることはないですし、「何度も通う時間がなかなか取れない忙しいエグゼクティブ」に、「自分のためのクリニックだ」と響いて、来ていただけることにもつながります。
お客様を類型化し、〇〇のご要望の方は、おすすめはこんなサービス(商品)というかたちで、選択基準のご案内も盛り込んでおきましょう。
お金の話しもきちんとする
お金の話しもきちんともりこんでおきましょう。
良い情報を貰ったな、ありがとうと思ってそのまま終わってしまわれる方も多いなかで、それでも「自分も、例のような、結果が欲しい」と思う方は、あなたのところに強く興味をもっています。
ここで、行動の後押しをするよう、お金を払うのは、投資であることも、伝えておきましょう。
私を含めてですが、お金を払うことに罪悪感がある人はたくさんいます。
お金を払うことは、単なる消費や浪費ではなく、未来の自分や自社、家族への投資なんですよ。これは、決して贅沢じゃなく、周りを幸せにすることなんですよ。
ということ是非伝えてあげてください。
歯科クリニックの例で言いますと、一回で治してもらいたいけど、保険でも治せるのに、自由診療で治してもらうのは贅沢だなんと、本当はだれもがチラとは思ってるはずです。
けれども、自分の時間を大事にすることで、あなたのご家族や、ひいては従業員、そして社会のためになるんですよ。あなたが健康でいることが、周りの役に立ちます。あなたも、診療で浮いた時間を、より人を幸せにするために使うことができますよね。
と、お伝えすることができます。
行動をうながす
行動したら、こういう未来が待っていますということも、書き添えます。
行動したら、具体的にこんな未来が手に入ります、もし行動しなかった現状のままというわけではなく、もっと悪くなるだけですよと、お伝えください。
行動して、欲しい未来を手にいれる姿は、「欲しい結果をもうすでに得られているお客様の声」を乗せていただくとで、よりこの部分際立ちます。
行動したときと、そうでなかったときの対比を書いて、見込み客の背中を押してあげてください。
そして、お客さまが抱えておられる不安や痛みに寄り添ってあげてください。
あなたのリードマグネットは見込み客のお悩みを解消しているか?
無料で提供する情報で、お客様のお悩みを解決しましょう。
解決できない情報は、無料でお渡ししても意味がありません。
くれぐれも、質を重視し、そして、有料級のものを出し惜しみしないことをこころがけてください。
リードマグネットづくりで、よくいただく質問が
「有料級のものを無料で出すと、有料段階のサービスにすすんでもらえないのではないか?」という心配の声です。
はい、大丈夫です。
あなたも、これまで、いろいろな「新しく始める」経験をされてきたとおもいます。
できるとおもって始めたことでも、でも遠回りしてしまったり、結局はまたたくさん疑問が出てきたりしませんでしたか?
わたしも、水泳は中学で水泳部だった自負もありますが、いまだにフォームのチェックをうけると、すごく新鮮な気持ちで、そのあとの泳ぎこみがすごく楽に感じるから、ああ、教わるっててとても楽しいという気持ちです。
お客様もそうです。
結局、自分ですべてを解決し、ひとりで頑張って結果をだせる方は、一握りで、大抵は、結果まで、到達できない方がほとんどです。
だから、お渡しした情報があまりにも素晴らしいものだったら、次に有料商品に進んでくれる人がいないのではないかと、心配する必要はありません。
人は、行動を起こせば起こすほど、その先に迷いが必ず出てくるものなので、きますのでその先を解決するものを、あなたが、優良商品として提案してさしあげればいいだけなのです。
はい、理論編はここまでで終わりです。
リードマグネットを集める
ここからは、リードマグネットを実際につくる実践を一緒にやってゆきましょう。
こでは、まず、リードマグネットを集めてくださいというお願いです。
他社のリードマグネットを最低20個集めてください。
競合調査もかねて、同業者のものも集めていただくのもOKですが、できたら、他業種のものを、たくさん集めてください。
集める理由は、あなたが、気に入った、リードマグネットに出会っていただいて、その体裁や構成を真似していただきたいからです。
集めたリードマグネットを分解する
気になるところから、リードマグネットを集めましたか?
集めたリードマグネットを、まず、次の視点で、分析してみてください。
・どういった形式で提供しているのか?
ステップメール配信なのか?
PDF配布なのか?
書籍郵送なのか?
無料セミナーなのか?
チェックリストなのか?
ワークシートなのか?
もっと他の形式か?
長い動画セミナーなのか?
動画を何本もみせるセミナーなのか?
そして、あなたが真似したいものは、どの体裁か、ここで決めてください。
あなたが小冊子やステップメールを選択するなら
真似したい資料の章立てを真似させていただきましょう。
好き嫌いで、真似したいもの、惹かれるものを選んでかまいません。
たとえば、「私は誠実さを売りたいから、あまり小手先のテクニックであおるとか、またゴテゴテと絵文字がたくさん書かれているようなものは作りたくない」とおっしゃる方がおられました。そして、真似するものを、取捨選択されていきました。それでかまいません。
なぜなら、あなたのお客様も、あなたと似た傾向をもっておられることになるからです。
はい。ここでは、自分で好きなものを見つけて、型をきめる、書き方、作り方を決めるところまで終わりました。
リードマグネット書く
真似したいものか決まったら、具体的にリードマグネットを書いていきましょう。
まず、書きたいテーマを、ひとつ、決めます。
そのテーマについて、3つのポイントを書くとまず暫定的に決め、ポイントとして伝えたいキーワードをおもいつく限り書き出してみてください。
5つのポイントとか、7つのポイントとか、たくさん書きたいと思う場合も、グルーピングして、3つにあえて絞ってください。
なぜかというと、ボリュームが多いリードマグネットよりも、質が高いことを優先していただきたいからです。
自由にたくさん書き出してみて、書き出した中から、章立てに使うキーワードを3つ決めてください。
テーマから、タイトルを書いてみましょう。
・3つの鍵
・3つの原理
・3つの習慣
・3つの秘密
・3つのポイント
無理矢理、決めてしまえば、あとは、章立ての各中身の文章は、専門家のあなたなら、きっと出てくるはずです。
読み切ってもらえる短めの量をめざしましょう。量より質です。
短いけれども価値ある内容をこころがけてください。
中身を高速で書く方法
リードマグネットのタイトルと、章立てが決まりました。
あとは、中身を書くだけです。
わたしのおすすめは、音声入力です。
すでにキーワードを出して、構想をまとめてあるので、まず話すことに集中してみましょう。
わたしの場合だと、10分話すと、1万字の目安です。
Googleドキュメントの音声入力が、使いやすいです。
音声入力は、まず、しゃべり切ってから、あとから編集し、読む文章にしあげていきます。
手で書いたほうが早い、自分はブラインドタッチができて、思考スピードに指がおいついていると、思われる方が、高速で書きあげる方法は、「まず入力だけに集中して、一切編集せず、書ききる工程を設ける」ことです。
画面を観ずに、ひたすら入力だけします。
いずれの方法にしても、「入力する」と「編集する」段階を分けることか、文章を高速でしあげるコツになります。
書く環境に追い込む3つの技+1
まとまった文章を書きあげる必要があるとき、あなたは、どうやって、仕上げますか?
自分に約束する
まず自分の時間を確保して、「書き上げる」環境をつくります。
そして、コンサルタントやコーチを利用するなどして、自分で設定した期日を自分で守れるように追い込んでください。
読者を先に募る
知り合いに、『「〇〇の3つの秘密」って小冊子書くのだけど、興味ある?』と聞いて、欲しい先にいってくれる人を探して、みましょう。
「欲しい、読みたい」と言ってくれる人を先につくっておくと、「早く渡さなくては」と、自分を追い込みますね。
周りに宣言して、自分を追い込んでください。
まず何を辞めるか決める
新しく何かをやるときは、時間を捻出する必要がまずあります。
期日を切るとか、欲しいと言われたからと根性だけで書くと、それだけではどうにもならなくなって、寝る時間を削って、かえって不機嫌になって家族や職場で当たるなんてことかあったら、本末転倒ですね。
ということで、書くための時間を捻出するため、何かを辞めます。
わたしは、このコンテンツマーケティングを始めたころから、SNSのアイコンをスマホから削除しました。
ちょこちょこスマホを確認する細切れ時間が無くなったたけで、集中度合が高まったとおもいます。
あなたも、なにか辞めることをまず決めてみてください。
おまけだけど、書き上げるのに大切なマインド
完璧を目指さないのが、コツです。
リードマグネットの受け取り手に、有益な情報をお伝えしたい、有料商品への期待を高くもってもらいたい、そんな想いや欲があいまって、「もっと、もっと良くしなくては」と修正や、工夫が止まらなくなります。
こんなときは、私の場合、「もっとやらなくちゃいけないけど、全体の出来の10パーセントのできでいいのでとにかく最後まで書いて、世に出す」、という気持ちで前進します。
最初にも、何度も書き直しや、作り直しが必要であることをお伝えしました。
最初からとにかく、完璧な、100%の出来のものは、難しいから、読んでくれた人の感想や意見をもらいながら、ブラッシュアップしてゆくほうが、「有料商品への橋渡し」役のリードマグネットは、うまく働いてくれます。
最上のものができるまで、リリースしないのではなく、まずどんなものでもいいので世に問うてみることを優先させましょう。
まとめ
リードマグネットについて、何か質問があったら、コメントや、メルマガへの御返事でおよせください。
また、こんなの書けたよ! つくれたよ、成果でたよという、ご報告もおよせいただけますこと、ぜひおまちしております。