「頑張って記事を書いているのに、リスト登録がほとんどない。」「アクセスはそこそこあるのに、問い合わせもダウンロード資料請求も、反応がない。」
実はこの原因、多くの場合「集まっていないか、つながっていないか」のどちらかです。
目次
両者はつながっている
オウンドメディアの成果(リスト獲得)は、この2段階が連動して初めて成立します。
連動しているとは、次のように、各フェーズが連携していることを指します。
【1】検索意図を捉えた記事(集客)
↓
【2】読者のニーズとフェーズに合ったCTA(誘導)
↓
【3】魅力あるリードマグネット(登録)
↓
【4】リスト化→ナーチャリング→セールス
この4つのフェーズは、どの部分が欠けても、リストから売り上げがあがることはありません。
リストが集まらない理由は、リストとオウンドメディアをつなぐ役割のダウンロード資料にも問題はありますが、もうひとつ考えられるのは、オウンドメディアにそもそも見込み客を集められていないということも問題としてあがってきます。
次から、ターゲットとなる見込み客が集まっていない側面と、オウンドメディアにきたターゲット顧客をつなぎとめられていないという側面の、2つの視点から、この問題の解決策をさがしてみます。
理由① オウンドメディアに見込み客が来ていない
「がんばって記事を書いているのに、アクセスがほとんどない」
この悩みを抱えている方は少なくありません。
その背景には、「そもそも見込み客が検索しているキーワードに対応できていない」ことがあります。
つまり、キーワード設計のズレが根本原因のひとつなのです。
ありがちな落とし穴①:「自社が言いたいこと」を書いてしまう
多くの企業がやってしまいがちなのが、
「自分たちが発信したいこと」と「ユーザーが知りたいこと」がズレているという状態。
たとえば、自社サービスの魅力や業界の専門的な知識を一生懸命に発信していても、
それが見込み客の「検索キーワード」と一致していなければ、
Google検索結果には表示されず、誰にも届きません。
実際、こんなケースはよくあります:
- 例:「弊社の最新マーケティングソリューションのご紹介」
→ 見込み客は「マーケティング 集客方法 小規模 店舗」と検索している。
このように、自社の言葉と、検索ユーザーの言葉がかけ離れていると、
せっかく良い内容でも埋もれてしまうのです。
キーワード選定がおざなりだと、これが起こっているかもしれません。
ありがちな落とし穴②:「潜在層」ばかりを狙ってしまっている
「記事でアクセスを増やすには、まずは多くの人に見られることが大事」
と思い、できるだけ検索数が多いビッグキーワードで記事を書く方もいます。
たしかに、「SEOとは?」「Webマーケティングとは?」といったキーワードは月間検索数も多く、 一見、集客にむいたキーワードのように見えます。
しかし、こういったキーワードで集まるのは、まだ課題が明確になっていない潜在層です。
潜在層は「なんとなく調べている」段階であるため、資料ダウンロードや問い合わせなど、いい情報を集められたことに満足し、アクションに進みにくい傾向があります。
一方、「リスト獲得」を目的とするなら、準顕在〜顕在層に向けた記事の比率を高める必要があります。
キーワード選定をしているのにつながらない場合は、どんな立ち位置の見込み客をあつめるキーワードかを検証しなおしたほうがいいでしょう。
ありがちな落とし穴③:競合に埋もれてしまっている
さらに注意したいのが、検索上位の顔ぶれです。
自分が狙おうとしているキーワードで検索してみると、上位には大手メディアや業界の権威サイトがズラリと並んでいる、ということありませんか?
- 例:「SEO 施策 方法」→ 上位10件は大手マーケティング会社の運営メディアばかり
- 例:「集客 美容室」→ 全国チェーンのポータルサイトが上位を独占
こういった状況では、中小規模のオウンドメディアが太刀打ちするのは非常に困難です。
たとえ良い記事を書いても、検索結果の2〜3ページ目にしか表示されなければ、見込み客の目に触れません。これは「存在しないのと同じ」です。
これも、キーワード選定の段階で、自社が狙うべきポジションを再確認する必要があるようです。
対策:3段階の見込み客に合ったSEO記事を設計する
では、どうすれば見込み客に「ちゃんと届く」SEO記事になるのでしょうか?
その答えは、見込み客のフェーズ(段階)ごとに記事を用意することです。
対策1 見込み客は3段階に分けられる
- 潜在層(情報収集段階)
→ まだ課題が明確になっておらず、なんとなく調べている状態。 - 準顕在層(課題認識段階)
→ 課題は明確になっており、解決策を探している状態。 - 顕在層(比較・決定段階)
→ どのサービス・誰に依頼するかを検討している状態。
それぞれの層に響く記事は、当然内容もキーワードも異なります。
たとえば次のマトリクスをご覧ください
見込み客の段階 | 検索キーワードの例 | 記事のテーマ例 |
潜在層 | 「SNS 集客 方法」「SEO やり方」 | 店舗集客に使えるSNSとSEOの違い |
準顕在層 | 「美容室 ブログ アクセス増やす」「治療院 SEO対策」 | 小規模サロン向けSEO集客の3ステップ |
顕在層 | 「美容室 SEO代行」「整体院 Web集客 サポート」 | 店舗のWeb集客をサポートするSEOコンサル比較ガイド |
対策2 各層に合わせた記事設計が、集客の入口を増やす
このように、「検索意図×フェーズ」に合わせて記事を設計していくと、それぞれの状態の見込み客が自分ごととして記事にたどりつきやすくなります。
アクセスが増えるだけでなく、リストにつながる確率も上がるのです。
理由1のまとめ:記事が見られないのは「意図のズレ」から
オウンドメディアに見込み客が集まらない原因は、ただ「記事数が足りない」といった単純な話ではありません。
- 検索意図に合ったキーワード設計ができていない
- 潜在層ばかりを狙っている
- 強すぎる競合と同じ土俵で戦っている
こうした要因を避け、3段階の見込み客それぞれに向けた記事戦略を取ることで、本当に呼び込みたい人に届くSEOが実現します。
つぎに、オウンドメディアに見込み客が集まっているにもかかわらず、リストにつながっていないという問題についてみてみましょう。
理由②|記事とリストがつながっていない
「記事にはアクセスがあるのに、なぜか誰も資料をダウンロードしてくれない…」
「見られて終わるだけの記事ばかりになってしまっている…」
そんな悩みを抱える方に多く共通するのが、記事とリスト(=見込み客の連絡先)がつながる導線が機能していないという問題です。
実はこれは、多くのオウンドメディア運営者が気づかない静かな機会損失です。
この章では、なぜリストに変換されないのか? その3つの原因と、具体的な対策についてお伝えします。
原因①:CTAが不明瞭、または行動を促していない
「記事の最後に“お問い合わせはこちら”と書いているからOK」と思っていませんか?
CTA(Call to Action:行動喚起)が不明瞭だったり、読者にとって唐突すぎたりすると、
読んだまま離脱されてしまいます。
たとえば次のような例です。
❌「詳しく知りたい方はこちら」→ どんな情報が得られるのか不明
❌「PDFダウンロード」→ 何が書いてあるPDFなのか不明
❌「お問い合わせ」→ ハードルが高く、今すぐ行動する理由が弱い
CTAは、単なるボタンではなく、読者の状態・検索意図・記事の内容に応じた自然な導線である必要があります。
原因②:ダウンロード資料の内容が検索意図とズレている
読者が検索して記事にたどり着いたということは、何らかの課題や疑問を抱えている状態です。
その検索意図と、用意しているリードマグネット(ダウンロード資料)の内容がずれていると、 登録にはつながりません。
例:
- 読者:「店舗のSEO集客について調べたい」
- 記事:「SEO対策の基本手順を解説」
- 提供資料:「SNS運用チェックリスト」
→ この3つは噛み合っておらず、提供資料は検索意図と関係ない資料で、そもそも資料に対して関心がわかない。
このように、せっかく検索して訪問してくれた読者のニーズを、資料が拾えていない状態はとても多いです。
重要なのは、「この資料をダウンロードすれば、この記事で知りたいことがより深く分かる」と読者が感じることです。
原因③:そもそも登録する価値が伝わっていない
資料の内容が良くても、「なぜ登録すべきか」「登録することでどんな価値があるのか」が伝わっていないと、読者はそのまま読み終えて離脱してしまいます。
多くの読者は、「とりあえず記事を読んでみただけ」「すぐには行動しない」人たちです。
その人たちに一歩踏み出してもらうためには、登録するメリットが一瞬で伝わる必要があります。
たとえば、こんな表現はどうでしょう?
✅「この記事で紹介したSEO手法を、1枚のPDFにまとめました」
✅「無料で使えるSEO記事構成テンプレートをプレゼント中」
✅「施策の優先順位がわかるチェックリスト付き」
これらのCTAでは、具体的な中身・得られる効果・即時性が伝わっており、 「じゃあちょっとダウンロードしてみようかな」と思わせる力があります。
対策:検索意図に沿ったリードマグネットと、自然な誘導導線を設計する
では、どのようにすれば記事とリストを自然につなげる導線を作れるのでしょうか?
ここでは、SEO記事を「リスト化」につなげるための3つの対策をご紹介します。
対策①:検索意図とリードマグネットの“ズレ”をなくす
まず重要なのは、記事を読んでいる人が「今、何を求めているか?」を正確に把握することです。
- 検索意図が「やり方を知りたい」なら、ステップ解説+テンプレート
- 検索意図が「事例を知りたい」なら、導入事例集
- 検索意図が「外注するべきか迷っている」なら、費用相場や比較チェックリスト
こうした「読者の問いに答える次の一歩」を資料で用意することで、自然な流れでリスト化につながります。
対策②:記事構成とCTAをセットで設計する
CTAは記事の最後に“なんとなく付ける”ものではありません。
記事構成と一体化して設計するべき「戦略パーツ」です。
おすすめのCTA配置パターン:
- 冒頭:記事のテーマに関連した資料の告知(※上級者向け)
- 本文中:重要なセクションのあとに「この続きはこちら」と促す
- 最後:記事全体を読んだあとに「次に取るべき一歩」を提示する形で誘導
特に本文中の導線は、読了率が下がる傾向のある記事では非常に効果的です。
対策③:「登録の心理的ハードル」を下げる工夫をする
CTAボタンだけでなく、登録フォームやページにも工夫が必要です。
- 登録項目は「メールアドレスのみ」などシンプルに
- 登録後の流れ(すぐにPDFを確認できる/メールで届く など)を事前に伝える
- なぜこの情報を得る価値があるのか、箇条書きなどで即座に伝える
例:
✅ このチェックリストで分かること:
- SEO施策の優先順位
- 3分で診断できる現状チェック
- 今すぐ改善すべきポイントが明確に
このように、「登録すれば何が手に入り、どう役立つのか」を視覚的に明確にしましょう。
理由②のまとめ:「読む」から「登録する」への“もう一歩”を設計しよう
記事とリストがつながらない最大の理由は、「導線がない」か「導線がズレている」ことにあります。
- 読者の検索意図を踏まえたリードマグネットの内容
- 自然に行動したくなるようなCTAの設計
- 登録の価値を瞬時に伝えるライティングと構成
これらが組み合わさることで、オウンドメディアは読むだけの場所から、リストを生む営業資産へと変化します。
読者が“行動したくなる導線設計を、ぜひ見直してみてください。
まとめ なぜブログからリストがとれないのか
「記事を書いても、リストがまったく増えない」
「アクセスはあるのに、誰も資料をダウンロードしてくれない」
そんな悩みを抱えているなら、立ち止まって一度整理してみてください。
このリストが集まらないという現象は、2つの原因が複雑に絡み合って生まれていることをこの記事でみてきました。
原因①|オウンドメディアに見込み客が来ていない
そもそもキーワード設計がずれていたり、競合に埋もれていたりして、見込み客がサイトにたどり着けていないケースです。
また、潜在層ばかりを狙ったコンテンツでは、リスト化にはつながりにくくなります。
原因②|記事とリスト(=行動導線)がつながっていない
「CTAが曖昧」「資料と検索意図がズレている」「登録する価値が伝わっていない」など、行動のための導線が設計されていない場合も、読者はそのまま離脱してしまいます。
これらは別々の課題に見えますが、実は共通するひとつの問題に行き着きます。
解決のカギは「検索意図→資料→登録後メール」までの一貫性
SEO記事も、リードマグネットも、登録後のステップメールも、単体では機能しません。
読者の検索意図に応える記事
→ さらに深く知りたくなるリードマグネット(資料)
→ 読者の理解と信頼を育てるフォローメール
この一貫した流れがあって初めて、「リスト化」が実現するのです。
では、自分の施策のどこにズレや詰まりがあるのか?それを客観的に診断できるツールを、今回ご用意しました。
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