ポジショニングを決めることをマーケティング戦略では重要視されます。
理由は、「あなたのところを、顧客が選びやすくなり、結果としてお客さんから選ばれ、売り上げがあがる」からです。
そんな大切なマーケティングのなかのポジショニングですが、いきなり「ポジショニングを決めろ」と言われると、えー、難しーとなり、とっかかりが難しいという声も。
そこで、初心者でもつくりやすいポジショニングの決め方をお伝えしましょう。
こんな風に考えると、決めやすいです。
1 業界に挑戦していることを書く
(ワーク)
あなたが業界で挑戦したいこと、していることを大上段に振りかって言葉にしてみましょう。
このワークでは、あなたが今参入しようとするジャンルあるいは、業界での仕事に対してもっとこうしたらいいのに、ほんとはこうしたいのに、こうなったらいいのに、とおもうことを、言葉で表現していただくことを目指します。
理由は、それをあなたが業界のなかでおこなう、違いやズラシを、別の表現でうまく顧客に伝わる表現にしたいからです。
あなたが業界に挑戦するっていう表現をすれば、顧客から共感がたくさん得られます。
なのでぜひ、「挑戦する」という大げさな言葉をちょっと使ってみていただきたいんです。
今おそらくあなたが選んでいるジャンルや市場というなのは、だいたい1万時間を過ごした、専門で、得意な分野を選択していると思います。
自分が長くいる専門分野だからその専門の中にいる者にしかわからない常識やしきたりがあります。
でもお客様は素人です。
専門家と素人とだから素人に対して仕事ができるんですけれども、でも当たり前だからと言って、そのお客様に暗黙知で押し付けていることがないかっていうのを発見して頂きたいんです。
ちょっと上から俯瞰してみて、自分がこれまで業界でおこなってきたことを、「本当に必要か」と疑っていただきたいんです。
そこを見つけて、必要でないものを削ってゆく、ずらしてゆくことで、新しい顧客を得られる場合が多く、また、熱心な応援者さんを募っていくことができます。
それはどうやって探すのか?
あなたがこれまで1万時間過ごしてきた中で感じた違和感を思いだしていただきたいのです。
どんなものがありましたか?
ご自身の経験を振り返ってみて、書き出してみてください。
あなたが今まで業界の中で常識だと思っていたことでも、顧客からみれば不安なこと不満なこと、非常識な事っていっぱいあると思います。
それが、顧客から共感を得られるポイントに変わります。
しかも、業界のなかで、他と被りません。
だって、業界の常識からちょっとずれているのですから。
例えば、建築業界をみてみましょう。
工事をする前は、相見積もりが当たり前です。
でも、相見積をとることで、どんな弊害が業界内で起こっているか、あなたが感じていて、それをお客様に伝えるということも考えてみるとどうなりますでしょうか。
さあ、あなたが、あなたの業界のなかで、考えてみてください。
あなたがお客様のために業界の常識に挑戦したいってことは一体何でしょう?
言葉にするのが課題です。
言葉になったら、お客様との非常に強い絆にもつながっていきます。
2、市場のなかでセグメントを切る
市場の中であなたのセグメントを切るとはどういうことか。
市場の中では競合がいた方が良いわけですが、でも、競合とまったく同じ土俵で戦う必要はないわけです。
もし、あなたが、競合がいるなかでベスト3だったとしても、すこしポジションをずらせば、一位になれるところがあるはずなんです。
そんな、あなただけのポジションを、築けばいいわけなんです。
これを、業界に挑戦する方法のところで言葉にするワークをしたなかから、探していただくことができます。
また、お客様からおしえていただいた、ふとした違和感や、不安、不満を集め、それを良い方向に叶えるだけで、セグメントは切れます。
また、もう一つ。
あなたの特徴を掛け合わせる方法もここで有効に働きます。
たとえば、東大の受験参考書がたくさんある中で、東大に受かった人が東大に受かる方法を伝える中で、もともと偏差値が低いところから東大に合格したよという本がありました。
これも、東大合格と、偏差値がもともと低かった、という2つのセグメントをかけあわせたところで成り立っています。
またコンサルタントのなかでも、マーケティングコンサルタントがたくさんいらっしゃる中で、家族で世界旅行をしながらでマーケティングオートメーションを実装して自分の時間に使えるよ、と強みをマーケティングと家族で世界旅行を掛け合わされているコンサルタントさんもいらっしゃいます。
また地域おこしも、成功しているところうみると、強みの掛け合わせですよね。
例えば歴史的な遺産があるそれだけじゃなくて、もうほんと探して探して、やっと文献で見つけた事実から、遺産と現代をつなぐストーリーを編み出していくという手法をとられたところがあります。
(今日のワーク1)
お客様の不満や不安を、集めてください。
もしすでに集めておられる方は、そのワークにもどってみてください。
(今日のワーク2)
業界に挑戦したいことと、お客様の不安・不満をかけあわせて、一旦ここでセグメントを切ってみましょう。
(例図)
例図のように縦軸と横軸に線を引いてください。
縦軸と横軸にどんな項目をもってくるかで、あなたのポジジョンがきまります。
くれぐれも、小規模事業者のわたしたちは、「価格」をもってこないようにしましょう。
価格勝負しない。
これが売り上げをあげてゆく大きなポイントです。