ホームページって、ホームページ制作会社さんに依頼したら完成するわけではありません。
制作会社さんとは別に、ホームページのなかにつかう写真を準備しなくてはなりません。
もし、制作会社さんがカメラマンの派遣や撮影までまるっと請け負ってくださるところに出会っていたら、あなたはラッキーです。
しかし、もしあなたの依頼先がカメラマンの派遣や撮影まで請け負ってはくださらなくて、あなたが写真素材を提供しなければならないようでしたら、「どうやって依頼する?」という疑問が湧いてくるとおもいます。
いまどき、クラウド・ワークスやランサーズなどを利用すると、専門のお仕事を依頼する先を簡単に探せるようになりました。
この記事では、どんなカメラマンさんを探せばいいのか、カメラマンさんにどんな依頼の仕方をすればいいのか、どんな条件での撮影をお願いすればいいのかをお伝えします。
ホームページ制作で、写真素材がいいと、ホームページの集客効果もぐんとかわってきます。
目次
1、カメラマンに依頼する前に決めておきたいこと
ホームページに盛り込む情報はどんなものかを、おおまかに決めておく必要があります。
カメラマンさんも、ホームページのボリュームやデザインが決まらないと必要な構図が見えてこないとたいていはおっしゃります。
・デザイン指針となるマーケティングの基本情報(クリエイティブ・ブリーフ)
・顧客対象
・ホームページの果たす役割と、ゴール
・事業に関する表現のトーン&マナー(基本カラーなど)
・事業のアピールポイント
・懸念していること
・サンプルホームページ
・競合他店のホームページ
・頁のなかに盛り込みたい情報の種類
・頁構造
クリエイティブ・ブリーフの記入用紙はコチラからダウンロードしていただけます。
2、どの段階でカメラマンを探すといいか
カメラマンさんを探し出してアプローチし、撮影日の日程調整をするところが、一番時間がかかるところです。
なので、ホームページの制作を依頼する先が、カメラマンの派遣や撮影までを請け負ってくださらない契約だとわかったら、すぐに、自前で素材を撮影する準備にかかってください。
カメラマンの知り合いがいないとなると、まず、どうやって探すか、から始まります。
「〇〇業の、〇〇店舗のホームページ制作のための写真素材を撮影してくださるカメラマンさんを探しています」といってさがしましょう。
たとえば探す先としては
・家族の知り合いや、友人のまた友人で、カメラマン、もしくはカメラマン志望の人はいるか
・近所や、お客様の知り合いで、カメラマンはいるか?
・同業者でホームページ作成したときに撮影してもらった人を紹介してもらう
・ホームページ制作会社から紹介してもらう
・クラウドワークスやランサーズで撮影者を募集する
クラウドワークスやランサーズで募集する場合は、こちらから条件を呈示する必要があります。
もし、まったく撮影のことについて知らないから、まずは提案してください、という場合は、知り合いから探すことをおすすめします。
3、どんなカメラマンさんと出会いたいか
自撮りするのではなくて、カメラマンさんに依頼する時間もお金もかける、その大きなメリットは「魅せたい写真にするためのアングルや準備の提案」をくだされる点ですです。
だから、次のような提案をくだされる方かどうか、確認してみてください。
・ホームページの頁構成や、伝えたい内容がほぼ決まっている段階で依頼するなら、その資料をみせて「これに必要な画像情報を撮影したい」と言ったら、提案くださる方
・相談している風景の構図を10パターン提案してほしいと依頼したときに、アングルを提案してくださる方
・この業界のホームページだと、この器具や、この作業内容の風景も撮っておくといいですよと、積極的に提案下さる方
・最低でも、「この競合他社のホームページのなかの、この写真と同じ構図で撮影したいから、そうなるにはどうしたらいいか提案してほしい」とお願いしたときに応えてくださる方
カメラマンさんにも得意・不得意があります。
食のプロだったり、ポートレートのプロだったり、建築写真のプロだったり、活動分野は様々です。
専門はモデル撮影だけれど建築写真もある程度はわかるよ、とか、正直にいってくださる方と出会えるといいですね。
店舗写真だと、建築写真のように「人気のないつめたいかっこいい写真」は求められていなくて、どちらかというと、人が集まる風景を撮ることのほうが集客にはつながるからです。
あなたと対話をうまくしてくださって、話しが通じる、提案を心地よくしてくださる、そんなカメラマンさんを選んでください。
4、どんな依頼をカメラマンさんにするべきか
カメラマンさんも、ただ、「ホームページ制作のための写真素材を撮影してください」と一言いわれただけだと、不安です。
だから、どんなボリュームの、どのようなシーンを、どんな目的で撮りたいのか、クリエイティブ・ブリーフにプラスして伝える必要があります。
ホームページの企画が完全に固まっている場合
ホームページに盛り込むコンテンツの骨組みが決まり、コンテンツのテキストが出来上がり(テキストが出来上がらなくてもページに盛り込む内容が決定している)段階だと、そのホームページ制作の企画資料をカメラマンさんと共有してください。
その資料をみせたうえで、1ページに必要な絵柄がどんなものか、どのぐらいの枚数が必要かをカメラマンさんと相談して決めることになります。
ホームページの企画がまだ固まっていない場合
ホームページの骨組みが出来ていない段階で撮影日程がはいるときは、写真データのつかいまわしができるように、つぎのようなシーンを必ず押さえてもらうようにしています。
これは、店舗様だとどの業界でも使える手法ですので、撮影の指示だしにつかってください。
・メニューの一つ一つについて、その施術やサービスの、スタートから終了までの流れを逐一説明する、サービスの流れの写真(メニュー毎に流れを必要とします。メニューがたくさんあったら、その分、それだけの流れを撮影します。流れの説明は、細かく段階を追ってください)。(広告の使用の段階で、法律に抵触する部分は、トリミングでカットできますので、まずは、流れを説明することだけに注力して、撮影いただくのがいいとおもいます)。
・お客様との笑顔の対話している相談の風景(10構図以上)
・サービス提供者がコンサルティングをしている様子が伝わる写真(5構図程度)
・施術やサービス提供に利用する道具の写真(小物、大型も含めて、すべて。たとえば、美容室だと、ハサミや、パーマのときのロット、カラー剤のチューブからはじまり、スチーマー、シャンプー台なども個別に撮影します。接骨院で、もしテーピングテープを利用されるなら、そのテープなど小さなものも、ふくめてください。)
・施術説明や、コンサルティング時に使用する説明道具(骨格標本や、ホワイトボードの図など。たとえば、美容室だと、ヘアカタログや、ヘアカラーの見本などふくめます。ヘアカタログをみながら相談をしている風景もとります。これは、上記でコンサルティングをしている風景と重なるかもしれません。道具があったほうが、コンサルティング風景もただ単に対話しているだけのときより、撮影しやすいとおもいます)。
・店内に装飾で置かれている小物の撮影(10カット以上)。
・駐車場の写真
・店内入口(駐車場から、階段下、階段をのぼる、階段をのぼったところ、など人の導線に沿ってこまかく撮影してください)
・店内写真(店内入口から入ったお客様が、最初、どこへ座って待ち、どこで受付し、どこへ案内され、どこでお話を聞いて、どこで施術をうけ、その後どうやってお会計して、ドアから出られるのか、という導線に沿って、説明できる流れを撮影してください)。
・店販商品の説明もホームページの中にコンテンツとして含まれるとおもいますので、商品撮影もおねがいします。
・スタッフや施術者、サービス提供者のプロフィール写真
・他、参考にされている競合他店や近隣他店のホームページで、いい写真の構図、真似たい構図があったら、ぜひ、それも洗い出して撮影に含めてください。
以上です。
枚数が多ければ多いほどいいです。
5、モデルさんも探す
撮影では、顧客役をしてくださるモデルさんも必要となります。
来店風景や、サービス提供中の様子、来店くださるとどんな雰囲気なのかが、顧客がいてくださる写真を撮るだけで、手に取るようにわかります。
「あ、この会社のホームページいいなあ」と感じるところをピックアップしてみてください。
必ずといっていいほど、顧客役のモデルさんが、ホームページのなかに映っている写真が使用されているはずです。
モデルさんなしで撮影を依頼すると、説明に偏った風景ばかり、人物がはいらない物や建物の絵柄ばかりになります。
でも、ホームページを観るひとは、自分がその中にはいったらどんな様子なのかを、よりリアルに知れる写真に魅了を感じます。
なので、顧客役のひとがいてくだされるよう、モデルさんも、撮影時に来ていただけるように依頼しましょう。
モデルさん探しも、苦労されるところです。
一番いい方法は、既存顧客に、撮影のモデルになってくださることを頼める場合です。
この方法を、弊社では多用してます。
ただ、いいお客様が必ず顔出しを許可くださるとは限りません。顔出しは嫌といわれたら、撮影モデルさんを探さなくてはなりません。
モデルさん探しで重要なのは、「性別と年齢」です。
大切なことは、モデルさんが、顧客ターゲット層と合致するということです。
強いて言えば、顧客対象年齢より10歳ぐらい若い年齢の方た望ましいでしょう。
サービスをうけたり商品を買ったりすると、若々しくなれる、ということを暗黙のうちに示すことができるからです。
・ご家族の友達
・友人の友人
あたりで、宣伝活動に協力いただける、ちょっと遠い関係の方がいてくださるといいですね。
なかには、モデル志望の方もおられたりするので、とにかく依頼を広くかけてみてください。
もちろん、モデル事務所に派遣を依頼するのもありです。
6、カメラマンさんにお願いしてみて!
プロのカメラマンさんは、マーケティングのことも、顧客の仕事の事情も、よく勘案してサービス提供してくださっています。
なので、いろいろなおねがいも聞いてくださる場合が多いので、まずは希望をぶつけてみましょう。
・撮影は枚数ではなくて、拘束時間で契約できないか
・事前打ち合わせはリアルでなくていいので、事前にデータで情報をやりとりできるように準備するから、事前準備に必要なものをいろいろ質問してほしい
・交通費(駐車場代)と弁当代はこちらでもちますから、経費を割引してほしい
・撮影した写真データをごっそりくださるのではなく、アングルごとに厳選してから渡してほしい
・プロフィール写真など人物のデータ加工修正もお願いしたい
・色調や明暗のデータ加工もお願いしたい
7、カメラマン撮影と自前撮影の違い
自分で高機能カメラと照明器具を購入し、撮影するのはどうか?とも考えたかもしれません。
カメラマンさんへ依頼するのと、カメラの勉強を全くしていない素人が機材だけそろえて自前で撮影するのとの違いは、確実に構図に現れます。
カメラマンさんとの撮影に立ち会ったことがあるなら、身を持って知っていただくとおもいます。素人だと、あとでトリミングすればいいかとか、とにかく目の前のものをただ切り取ろうとします。
でも、プロは違います。プロのかたは、とにかくレンズの画角のなかに、余計なものは一切いれません。
余計なものが入るとわかると、それを取り除くなり、省くなりするために、ファインダーから目を離して、足と手をつかって被写体まわりの整備をまずされます。この作業があるのとないのとで、仕上がりが全くちがいます。
また、プロのカメラマンさんは、被写体が人物のとき、どんな声かけをすれば望む表情をしてくれるのか、緊張をせずに連続してポーズがとれるのかをわかっているので、素人モデルでもうまく表情を引き出してくださります。
もちろん、納品のときに、データ加工をしっかりしてくださるというのは、いうまでもありません。
ぜひ、いいカメラマンさんと出会って、いい写真を沢山とってもらってください。
撮影依頼時に利用いただける
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